金子みすゞの詩に魅せられて

Eテレで放送されている「100分de名著」、1月は「金子みすゞ詩集」です。
週1回、25分の放送ですが、観るたびにみすゞの詩に引き込まれていきます。


金子みすゞは、大正中期から昭和初期にかけて活躍した日本を代表する女性詩人の一人です。


「大漁」や「私と小鳥と鈴と」など、やさしい言葉づかいでありながら、自然界への哲学的な思索を湛えた詩堺には天才的なひらめきがある、「100分de名著」の解説者である松本侑子さんが述べておられます。


私が小学生の頃は、まだみすゞの詩は教科書に登場することはありませんでしたが、私の子供たちが小学生の頃、平成8年には国語の教科書にみすゞの詩が登場しました。


「みんなちがって、みんないい。」の一節で知られる「私と小鳥と鈴と」を子供たちが知るきっかけになったと思います。みすゞブームの到来と言ってもいいでしょう。




このテキストは、童謡詩が大正デモクラシーの自由主義の気運から誕生し、歌となって人気を博し、昭和の戦争の時代に衰退していく社会的、文化的背景を紹介しながら、みすゞの生涯と傑作詩を読み解かれています。


金子みすゞの詩は、いっときのブームではなく普遍的な力を持っていると思います。


短い詩の中には、哀しみや喜び、希望、絶望、いろいろな思いが込められています。みすゞの言葉が読み手の心に響き、快い余韻を残してくれます。