読書をしながらいろいろ思うこと

山崎豊子著「不毛地帯」、最後の5巻を今読み進んでいるところです。




「不毛地帯」の主人公、壱岐正は、シベリア帰りの元軍人という暗い戦争体験を背負いながら、総合商社の幹部として、戦闘機の売り込みから石油開発まで、激しい国際商戦を生き抜いていきます。



有能でありながら、醜い企業戦争の中で手を汚さなければならないことに罪の意識を抱いている純粋な魂の持主でもあり、壹岐正の人間的な魅力もこの作品の魅力の一つであると思います。



シベリア抑留から石油採掘に至るまでの綿密な取材や調査も凄いものですが、政治の影と腐敗ぶりも巧く描き出されていて、社会性を備えているスケールの大きい作品だと思います。








「不毛地帯」を読んでいるさなか、日本では安倍元首相の襲撃事件が起き、それに関連して政治と宗教の関係など、いろいろ問題が生じてきています。



また、コロナ第7波の感染拡大に対する政府の無策にも疑問を感じているところです。全て自己責任にしてしまうつもりなのかと。



山崎豊子さんだったら、今の日本をどのように描かれるのだろうかとか、いろいろ想像をめぐらせながら本を読んでいます。





今日のタマ🐈




今日の朝食